窓探訪

西洋建築に〝窓〟が誕生したのは古代ローマの高窓。これはたてもの最上部に穴が空けられたもので、用途は通気。

日本建築は柱と梁で構成されているため、〝窓〟は〝間戸〟で、柱間はすべて開口部にできるが、石や煉瓦を積み上げてつくる西洋建築(マッチ箱の中身を抜いて、穴の空いた方向を天地に置くと、上から押さえつけても潰れない、という論理)は穴、つまり開口部をつくりたくない。しかも、開口部を日本家屋のように広く横長にすると上部からの荷重がかかって、たてものが開口部から潰れてしまう。そのため、穴を空けても極力縦に細長く――というのが西洋建築だ。

以降、中世にガラスが開発され、通気、換気だけでなく、眺望という新たな機能を持ち、そこから、〝外を見る〟という概念が生まれ、窓は大きく様相を変えることとなったが、インターナショナルスタイルの建築の誕生と強制換気の発達により〝窓〟が窓としての機能を消滅させ、〝壁〟になっている。窓を求めたすえ、窓が消滅された現代をみつめなおしてみよう。